認定NPO法人発達支援研究センターは、平成14年に任意団体として設立し、平成15年にNPO法人を取得し、小荷駄町に「SUNまち」の建物を建て、開所しました。心理・教育・福祉の専門の先生方が集っての「心理生活相談室」「親子遊び」「若者の集い」というオールボランティアの事業から始まっております。平成19年の「ワクワク児童デイサービス事業所(現ワクワクひろば)」開所から障害福祉サービス事業所の運営に着手し、職員を雇用しての事業展開が始まりました。「やまがた若者サポートステーション」をはじめとする委託事業も複数受託し、必要に応じて事業を拡大し、現在に至っています。

令和の時代になり、団体設立から20年が過ぎました。この度ホームページをリニューアルし、当法人の活動をわかりやすく整理してお示ししてみました。今後も時代に合わせて柔軟に活動していきたいと考えております。

設立当初も今も、当法人のミッションは「生涯発達支援」スローガンは「共に生きよう 支えあって」に変わりありません。発達障害を抱えるご本人やご家族の支援を中心に、お互いさまで支えあうような地域づくりを目指してまいります。今後ともご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

 

「通信にじいろ」巻頭言

年3回発行している「通信にじいろ」の巻頭言を掲載しています。

「通信にじいろ」は、支援会員の皆様にお送りしている会報です。

NPO法人というかたち

代表   細谷 暁子

毎年にじいろの6月号には総会報告を掲載している。これはNPO法第28条第3項で情報公開を義務付けられているため、どこのNPOさんもホームページなりなんなりでやっていることであり、活動を続けていくために必要なことである。文字と数字だらけだが、粛々と載せている。

代表となって4年目、いまさらながら『NPO法人の設立と運営のしかた』などという本を読んでいる。まずは「従業員を雇用する時に必要なこと」「NPOの経理と税務について知っておこう」という章に目を通した。総務も経理も事務局長が一手に引き受けてくれており、会計事務所・社会保険労務士等の専門家にしっかりチェックしていただいているので職員の皆さんには安心していただきたい。法人全体で50名弱の職員を雇用しており、雇用主として最低限の知識は持つべきと思ってのことである。

本の構成としては設立から始まるので、途中から読み始め、解散の仕方まで読んでから冒頭に戻った。

NPO法人とはどんなもの?」という章には、NPOとは「Non Profit Organization」の略で「営利を目的とせず、利益を分配しない民間の組織」とある。「NPO法人の誤解と理解」の章では「NPO法人は利益を得てはいけないの?」との問いかけにそうではないと答えている。活動で得た収入から必要経費や人件費を差し引いて利益を得ることができ、それを構成員で分配せずに活動資金として役立てる、というのがNPO法人の考え方だ。むしろ利益を上げて、その団体の目的を達成するための活動に使うことが望ましい、とある。

当法人の十周年記念誌に「基盤づくり」と書いてある通り、障害福祉サービス事業に着手した理由の一つは経済的基盤の強化である。障害福祉サービスで利益を上げて、自主事業の運営に回す。動作法ワークショップなどは毎年赤字になるが、自主事業なのでそれでかまわない。動作法は当法人の柱のひとつであり、療育場面で有効活用するためにも職員に習熟してほしい。ワークショップを習熟機会として、その経費を療育の事業所で出た利益で賄うのに何の問題もない。人件費については、黒字が思ったより多く出てもそれを分配できないのがNPO法人のつらいところである。賞与を今年度から年2回に増やしたが、がんばって利益を出してくれている職員の皆さんへの気持ちという面もある。本当はもっと給与の月額をあげたいのだが、令和4年度がマイナス決算だったこともあり、踏み切れない部分である。

NPOの本質について述べるつもりが、最後はお金の話になってしまった。NPOの収入は寄付金に支えられている面も大いにある。支援会員の皆様には、引き続きご支援のほどお願い申し上げます。